開催理念

開催理念
けいはんな万博 2025

けいはんな学研都市は、正式名称を関西文化学術研究都市といい、東のつくば、西のけいはんなと称される、日本を代表するサイエンスシティです。
けいはんな学研都市の特徴は、産官学の連携を主体とし、民間の企業・団体が幅広く参画、3府県8市町の連携により成り立っていることです。

わたしたちは、ロボット開発や情報通信技術をはじめ、地球にやさしい環境エネルギー、最先端医療、バイオテクノロジーなど、さまざまな分野で社会貢献の道筋を模索してきました。
子どもからお年寄りまで、誰もが幸せに楽しく暮らせる社会をけいはんなからつくり、発信し、実現させたい。けいはんな万博は、「未来社会への貢献〜次世代への解〜」をテーマに、わたしたちが科学技術とともに描いた未来を体験、実感できるイベントを多数企画しています。

けいはんな学研都市は、科学と暮らしが密接に結びつく新しい都市のかたちとして計画されました。
産業界・行政機関・学術機関の三者が密接に連携し、多くの企業や研究機関、大学などが共同研究を行うなど、誰もが健康に、暮らしやすい社会の実現を目指しています。

文化学術研究都市」という名前のとおり、文化や芸術分野においても研究や開発が進められています。たとえば、奈良時代は首都であったけいはんな地域の悠久の歴史を体感したり、平安時代から続く日本茶の栽培など、けいはんなの伝統産業を未来まで受け継ぎ発展させられるよう、デジタル技術やロボティクスを活用しています。

けいはんな万博では、人間とアバターの共生社会を体感する「ロボット・アバター・ICT(情報通信技術)」、よりよく生きるための健康・食・環境・こころのあり方を考える「ウェルビーイング」、ベンチャー企業を応援し、新たなビジネスチャンスを生み出す「スタートアップ」、科学と文化の融合「サイエンス&アート」の4つのテーマで、わたしたちが手がけた数々のプロジェクトと最先端技術をご覧いただけます。

けいはんな万博?
けいはんなってどこ?

けいはんな万博は、けいはんなで2025大阪・関西万博と同時に開催される万博です。認知度は今ひとつで、首都圏や遠い地域の方だけでなく、同じ関西圏の方から「けいはんなって?」と言われることも珍しくありません。
けいはんな学研都市は、京都・大阪・奈良の3都府県にまたがるけいはんな丘陵で「人類社会の課題を解決するべく計画・建設されたパイロット都市」です。世界でも最先端の技術研究が行われている場所でありながら、豊かな歴史と文化、のどかな景観、自然を兼ね備えた複合都市として発展しています。
わたしたちが目指す社会は、研究室だけでは生まれません。地域住民の方、企業、行政、関心を持ってくださる方みんなで、知恵を寄せ合って「科学と人がつくる未来」を模索していきたいと考えています。

何を研究しているのかわからない…

最先端の技術は、オープンにできないものも多々あります。せっかくけいはんな学研都市を訪れてくださっても、内部で行われている研究を間近で見ることはなかなかできません。
これからはさらに多くの機会に、もっと科学を身近に感じていただけるよう、さまざまなプランの計画が進められています。
その第一歩として開催されるのが「けいはんな万博」です。どなたにも面白く、わかりやすく、興味を持って参加していただけるように、万博に関わるすべての人が知恵を寄せ合って企画を考えています。

最先端の科学は、どこか遠くの施設でひっそりと研究されていて、普段の生活で目にすることも、関わる機会もない。
そんなふうに感じている一般市民の方々にも、けいはんな万博は広く門扉を広げます。また、けいはんなは、2025大阪・関西万博を一過性のイベントとせず、万博の成果とレガシーを受け継ぐ「ポスト万博シティ」としての責任を果たします。

現在、自動運転モビリティや、充電器なしでもスマートフォンなどが充電できる「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」、遠隔地にいる方とも3D空間を共有し細やかな表情や動作も再現して豊かなコミュニケーションが行えるREXR (3Dアバターシステム)などの研究も行われています。

未来を担う子どもたちが、未来を便利に面白くする科学に興味を持てるように。
お年寄りや社会的弱者が、もっといきいきと健やかに暮らせるように。
けいはんな学研都市は、さまざまな分野や立場の方の知恵を集めたコモンズ(共有財産)を活用し、ヒューマンパワーと科学技術を融合させて、さらなる発展への道を模索していきます。

世界人口が増え、人々の暮らしが進歩するにつれて、かつて存在しなかった問題が次々と発生しています。これからは、技術開発と地球環境の保全を両立していかなくてはならない。この課題の解決は、資源を消費して生活してきた人類の責務です。

ロボット技術も、バイオテクノロジーも、医療や介護の充実に向けた取り組みも、すべては地球環境を守りながら、人類がよりよい文化的・社会的繁栄を遂げることを目的としています。そしてこの理念は、けいはんな学研都市そのものの設立理由でもあります。

けいはんな万博は、最新の技術や研究の成果をけいはんなから日本へ、そして世界に広めるための序章に過ぎません。
かつてはフィクションの中にしか存在しなかった最先端の科学技術が、少しずつ暮らしに実装されています。
時代は生み出すフェーズから、使用するフェーズへ。
誰もが参加できる万博で、すぐそこにある「人と地球にやさしい未来」を体感してください。